次の文章から詩・イラスト・小説などをお書き下さい。
簡単に言うとお題です。









残酷なアンコール

私は走った。壇上で崩れ落ちるルルーシュへと向かって。
崩れ落ちる前、彼は最後にゼロの仮面を触った。
彼が今までかぶってた仮面。友に託した仮面。
壇上のゼロがマントを翻し、民衆がゼロの名を叫ぶ。
その隅で、私はルルーシュの体を抱き締める。
本物のゼロはここにいるのにと、私は彼の血濡れた胸に顔を埋める。
ゼロのコールはなりやまない。私にはそれが、とても残酷に聞こえた。
(ルルーシュ×主人公)









ひそめて生きる

枢木スザク、戦死。
それは書類上のこと。僕はまだ生きている。
でも枢木スザクはこの世に生きてちゃいけない。僕は今、ゼロとして生きているのだから。
かつてのゼロが考えたように考え、行動したように行動する。そこに枢木スザクはいない。
でも枢木スザクは、息をひそめて生きている。彼女を愛する時だけ、僕は枢木スザクになるんだ。
さぁ、僕の名前を呼んでくれ。君の柔らかな声色で……。
(スザク×主人公)









散る桜を何と例えるか

さようなら、友よ、ルルーシュよ。
君がゼロだったことには驚いたけど、君なら腐ったこの世界を変えることができるはず。
君を手伝えないことを、許してほしい。
そして……さようなら、僕の愛した人。
学園で過ごした時間は短かったけど、僕にとっては最高の時間だったよ。
お礼に君の好きな、桜の花を散らせようか。
哲学的な君は、散る桜を見てきっと僕に向かって尋ねるはず。
散る桜を何と例えるか。
君がそう尋ねる頃には僕はいないだろう。だから先に答えておくよ。
そうだね、例えるなら……僕……と言っていいかな?
桜が咲き、すぐに散ってしまうのと同じくらいの儚い出会い。
でも僕は後悔してないよ。君を愛せたことが、僕にとって最高の思い出だから。
さあ愛した人よ。何もかも忘れてくれ。
(ライ×主人公)









奇抜なオノマトペ

僕と彼女の間に生まれた子は、とっても可愛い。髪は僕似で、目は彼女に似ているかな。
でも僕たちの子は、ちょっと変わってる。独特な擬音語を使うんだ。
イヌのことは「ワンワン」と言わず、「ゴオゴオ」と言う。
ネコは「ミャーミャー」ではなく「フーフー」、ヒヨコなんか「パーパー」。
おかしな擬音語を使う我が子に首をかしげたら、彼女は小さく笑って言った。
「きっと発想が奇抜なのね」と。将来一体どんな子に育つんだろう?
僕の期待と不安が一気に高まるのだった。
(スザク×主人公)









死してなお貴方を、

死してなお貴方を愛しています。
死してなお貴方のそばにいます。
死んでるからこそ、貴方を守れます。
私はいつも、貴方を全てのものから守っています。
だから自信を持って戦って。貴方には、ゼロであってほしい。
そのために私は命をはって、貴方を守ったのですから。
どうかそんな悲しい声で私の名を呼ばないで下さい。
私はいつも、貴方のそばにいますよ。だから笑って?
(ルルーシュ×主人公)









空虚でも確かな愛

ただ欲望に任せて俺はお前を抱いた。
毎晩毎晩、お前は嫌と言わず俺の命令に従う。
ゼロに絶対的な忠誠を誓う馬鹿な女だと、俺は毎回お前を哀れんだ。
そこに愛などという言葉はない。あるのはただ、空っぽの野性的な行為だけ。
そうしてお前と俺の関係は続いていった。そしてある時、ふと気付いたのだ。
お前が行為の途中で「ゼロ」と呼ぶたび、胸を高鳴らせる自分がいることに。
初めは空っぽだったのに、俺の中ではいつしか、確かな愛が生まれていた。
今ではもう、その行為の中核は空虚ではない。確かな愛がそこにある。
(ルルーシュ×主人公)








配布元:honey bunch