*IC設定だけど、ルルーシュの彼女がという設定。





「わー……ルルーシュきれー!!!」

「まるで人形みたいだな、ルルーシュ。」

「……がんばれ、ルルーシュ。」

「兄さん……。」

「まぁ、私の手にかかればこんなもんよっ!!!」

「さっすがミレイだなー!!!」

「記憶……。」

生徒会室ではスザクやリヴァル、ジノ、ロロ、アーニャ、ライやミレイがルルーシュを凝視していた。
当のルルーシュは生徒会室の真ん中で、恥ずかしいそうに……時折困ったような顔をしていた。
それもそのはず。ルルーシュは突然の会長命令により女装することになったのだ。
白いドレスに黒髪の付け毛、メイクはミレイが直々に行ったドーリーメイク。
まるで本物の人形そのもの……。

「会長……。で、これは一体何なんですか……。」

「怒らない怒らない♪すぐ済むからねぇー。」

笑顔でそう言ったミレイの言葉と、開くドアの音が重なる。
もう一つの部屋から出てきたのはシャーリーと……

「もう!!!私の背中に隠れてないで、出てきてよ!!!ほらっ!!!」

「だ、だって……恥ずかしくてっ!!!」

シャーリーに背中を押されて飛び出してくる
淡いピンクのドレスに身を包み、髪の毛は丁寧に結わえられている。
頭に乗るのはキラキラのティアラ。顔はいつもより濃いめに化粧されている。
そんなに、男子全員は喉を鳴らした。

「やーっぱりね!!!
ルルーシュとちゃんを並べると、なんとなく姉妹って感じするのよねー!!!」

ニコニコ顔でミレイが言う。シャーリーも二人を見比べて笑った。

「確かに会長の言う通りですよね。
ルルーシュがクールな姉で、ちゃんが可愛い妹……みたいな。」

「……記憶。」

キャッキャとはしゃぐミレイとシャーリー、写真を撮るアーニャを見ながらロロが苦笑する。
隣にいたライが、すかさず彼に呟いた。

「そりゃ……ねぇ。ルルーシュとは異母兄弟だしねぇ……。」

「けど、僕はどう見ればルルーシュと姉さんが似ているのか分からないよ、兄さん……。」

その横では、ジノとスザクが会話をしている。

「なぁスザク。俺、おかしいんだよ。
のああいう格好って、皇女として普通だろ?それなのにすごく新鮮に感じてさ……。」

「まぁ、はああいうの好きじゃないしね。」

二人は視線を部屋の中央にいる二人に移した。
ドレス姿のは、目の前にいるルルーシュを不思議そうに覗き込んでいる。そして笑った。

「ホントだ。ルルーシュってお人形さんみたいね。
とっても綺麗!!!それに、本当に女の人みたい!!!」

なんとなく、ルルーシュとしてはの言葉がショックだった。
仮にもは、自分の恋人で……。自分の彼女からそう言われるのは微妙な心境であった。
しかも……お人形さんってなんだ?
ピクリとルルーシュに軽く青筋が立つ。

二人の姿を並べることに満足したミレイは、ニコニコ顔で鞄を掴む。
「用事あるから帰るね!!!」と、嵐のように去っていった。
それを合図にみんながそれぞれ部屋を出ていく。
あっという間の出来事で、部屋にはルルーシュとだけが取り残された。

「……まったく。あの人は何がしたかったんだか……。」

「ふふっ。でもちょっとだけ楽しかった。
ルルーシュの普段見れないようなものが見れて……。」

が柔らかく笑う。そんな彼女のおでこを、ルルーシュがこづいた。

、笑ったお仕置きするからな。しばらくこの格好でいろ。」

「えー……。」

「文句言うな。それに……久しぶりだからな。皇女のようなお前を見るのは……。」

ルルーシュの顔が、少しだけ赤くなる。つられての顔も赤くなった。
小さく頷いたを確認してから、ルルーシュは隣の部屋で制服に着替える。
戻ってきてみると、すっかり暗くなった空を眺めているお姫様が一人……。
部屋の電気はつけられていない。

「あ、ルルーシュ。ほら、星がこんなにたくさん……。」

戻ってきたルルーシュに気付いたは笑顔で呟いた。
夜空にはキラキラと瞬く星が無数……。
けどルルーシュには今目の前にいるのほうが光って見えて……。

。」

彼は名前を呼び、そのままお姫様をソファに押し倒した。
潤んだ瞳が彼を見上げている。ルルーシュはそれだけで自分が押さえられなくなりそう。

「ルルーシュ……?」

「言っただろ、お仕置きだって。誰が人形だ?誰が本当に女みたいだって?
まぁ、俺はスザクみたいに体力も筋力もないが、少なくともお前よりはある。
体型だって、お前よりはいいし、何しろお前を喜ばせることもできる。だから……。」

そこでルルーシュは言葉を切り、怪しく微笑んだ。
の腕を押さえつけ、覆い被さる格好になると、彼女の耳元でそっと囁く。

「お前に俺が男だっていうことを分からせてやる……。」

「えっ?えぇっ!?ルルーシュ!!!何する………っ」

混乱する自分の彼女の唇を、ルルーシュはいつもより激しく奪った。

その後ルルーシュは、しばらくに口をきいて貰えなかったらしい……。







ドーリーメイクな彼