ナイト・オブ・ラウンズの部屋。
ここに集うのは、ナイト・オブ・スリーとナイト・オブ・セブン。
そして、部屋の隅でちょこんと座って携帯をいじっているナイト・オブ・シックス。
彼らが愛するナイト・オブ・ナイトのは、今日ここにはいない。
学校に行っているから…………。

「あーあ、6月って言えば雨ばっかでヤダよなぁ〜。」

最初に声をあげたのはジノだった。
激しく窓を打ち付ける雨粒を見て、深い深いため息をつく。
けろっとした顔で、スザクが「そう?」と答えた。
その時、ポツリとアーニャが言った一言で、この平和な雰囲気は一瞬にして変わる。

「6月………ジューン・ブライド。は何色のドレスが似合うのかな。
ユーフェミア様にお願いして、のドレスの写真が撮りたい…………。」

ガバッとソファに寝そべっていたジノが飛び起きた。
目を輝かせて。

「それいいな!!!よし、そうと決まれば早速ヴァインベルグ家の力を用いて………。
やっぱのウェディングドレスって言ったらピンクだろピンク!!!」

にこやかな笑顔を浮かべてアーニャに同意を求める………が、そこにスザクが割り込んだ。
顔を真っ赤にして。

「ピンクはジノの好みでしょ!!!はやっぱり純白のドレスがいいと思うんだ!!!」

珍しく威勢のいい彼を、アーニャはすかさず写真におさめた。
カシャ………と乾いたシャッター音が響いたが、スザクは全く気にせずに、ジノを睨んでいる。
は絶対純白のドレスだ。」と、ガンとして譲らずに。
対するジノも、「はピンクのほうが可愛い。」と、スザクと意見をぶつけ合わせている。
そんな彼らを尻目に、アーニャが先ほど撮ったスザクの写真をブログに載せつつ考える。

はオレンジがいいと思う………。可愛い。ユーフェミア様に頼んでみよう………。)

ピ………アーニャがブログの送信ボタンを押した瞬間………。

「ただい………どうしたの?ジノもスザクもそんなに睨みあって………。」

制服姿のが、ドア付近に立っていた。
激しい雨に濡れたのか、制服が濡れて、肌に張り付いていた。
ジノはすばやく立ち上がると、の手をとり、こう叫んだ。

「やっぱりはピンクだよな!!!」

負けじと反対側にスザクが立って、彼女の手をとってジノに言う。

「違うよ、は純白のほうが似合うんだ!!!」

わけのわかっていないに、正面からアーニャが小さく呟く。

はオレンジがいいと思う………。」

「あの…………何のことだかさっぱり…………。」

苦笑を浮かべながら、は三人に微笑んだ。
花びらが開くような微笑み。三人は一瞬で虜にされる。
その微笑で、彼…………ジノのスイッチが入ってしまった。
ジノは彼女を引っつかんで、スザクとアーニャを促す。

「んなら、スザクとアーニャ、ついて来い。
実際にどの色がに似合うかやってやろうじゃんか!!!
このヴァインベルグ家の力を使ってね!!!
、どうせ濡れてるんだし、いいよな。着替えくらい……。」

「え、ちょ………まっ………ねぇ、何の話なの?スザクとアーニャぁ〜っ!!!」

ジノに引きずられる格好で廊下を歩く
そんな二人に笑顔を浮かべて続くスザクと、携帯カメラのピントを合わせたまま歩くアーニャ。

「ジューン・ブライドの話だよ。。」

「困った顔のも可愛い。あとでブログに載せようっと。」

外に降り注ぐ雨は激しくなる一方。このあとは、三人の着せ替え人形となったのでした。








June Bride







オマケ↓

「みなさんでこんな楽しいことなさって…………!!!今度は私がをお姫様にしてみせますっ!!!」

アーニャから送られてきたのウェディングドレスの写真を見て、
そうユーフェミアが決心していた。
















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なにこれ?(笑)いいのか、こんなジューン・ブライドネタで。