「さん、俺とキスしてください。」 目の前にはいつになく真剣な顔の陽介がいて。 「なんで?」と問えば、あっさり「好きだから。」なんて答えられてしまったので、 は顔を真っ赤にした。 そんなことできるわけないじゃない。 だって私は彼のものだからと思った彼女は、全力でそれを拒否した。 「嫌です。」 「何でだよ!!!頼むっ!!!俺を助けると思って!!!な?」 帰ろうとするけれど、必死に陽介がしがみついてきた。 それを見て、陽介がなぜ突然こんなことを言い出したのかは理解する。 じとっと睨んでやり、「今度は何の罰ゲーム?」と尋ねれば、 陽介が「違うんだ!!!俺と完二がデキてるなんて誤解されてるからそれを解きたくて!!!」と述べてきた。 なんだ、「好き」っていうのは口先だけかと彼女はホッとする。 「それなら千枝ちゃんにお願いすればいいでしょう?」 「いや………だって里中にそんなこと言ったら多分、顔面靴アトだらけにされる!!!」 ブルブルっと陽介は体を震わせた。 あー、そうだろうなぁと苦笑していたら、聞き覚えのある声がして………。 「花村、俺のに何しようとした?」 「げっ!!!…………。」 陽介は後ろを振り返って硬直する。 黒いオーラを滲ませたが立っていたから。 「あはは、それじゃーな。」と、ころっと態度を変え、彼はの背中を押す。 彼はリーダーには逆らえない。 は強い。人間としても、ペルソナの力も。 は嬉しそうにと並んで手をつないだ。 そして「あ。」と声を出し、陽介を見てからかうように言う。 「花村君、ほっぺならいいよ。キス。」 もちろんジョーダンだった。 むっとした顔をするには舌をだして、「ジョーダンだから」と耳元で囁く。 二人が教室から出て行って、陽介はガリガリと頭をかいて「チクショー!!!」と声を上げる。 (あんなに可愛く言われたら、マジになっちまうだろうが………。) そう思う陽介の恋が実るのはかなり難しい。 「何だ?花村。をかけて戦うか?」 (いや………Lv99で 伊邪那岐大神ひっさげてる あなたと戦ったら確実に 俺死ぬから) |